みなさんこんにちは。今回は「潜入シリーズ第四弾」として緩和ケア病棟をご紹介いたします。緩和ケア病棟は苦痛(つらさ)を緩和するための病棟です。がん治療が終了もしくは中断しているときに、がん自体やがん治療から生じる苦痛症状を緩和するために特化した病棟です。
今回初めて入る緩和ケア病棟に少し緊張していましたが、病棟に入った途端に感じた明るく暖かい雰囲気に少し驚きました。
ナースステーションではマスコット人形のくまちゃんがお出迎え。緩和ケア病棟の愛されキャラクターです。ナースステーション前のデイルームは広々としておりボランティアスタッフさんが心を込めて行っているクリスマスの飾りつけがとても素敵でした。
ラウンジにはリクライニングチェアーが設置されており、壁は一面ガラス張りです。キラキラした日の光と辺り一面の緑が心を落ち着かせてくれます。また、全室個室のお部屋には大きな扉があり、ベッドごとテラスへ出られるよう工夫されていました。
ナースステーションでは患者さんのケアについてカンファレンスが行われています。
「カンファレンスは積極的に行われます。普段からよくコミュニケーションをとっているので活発に意見が出ます」、今回取材に応じてくださったのは看護職歴16年目のベテラン看護師Sさん。
これまで様々な領域や病棟で看護を経験し、患者さんやご家族と真摯に向き合う緩和ケアでの看護がしたいと配属を希望したそうです。
緩和ケア病棟で働いているなかでのやりがいについて質問してみました。
「症状の悪化により今まで当たり前にできたこと(歩行や食事など)ができなくなり落ち込む患者さんが多くいます。しかし、症状緩和の治療やケアの工夫によりできることが増えることもあり、『生きる希望』を見出した患者さんの笑顔やそのご家族の喜びは私にとっても喜びや、やりがいであると感じてます」と語ってくださいました。
終始暖かい笑顔と柔らかい物腰で対応してくださるSさんに取材担当の私も同席していた教育担当のKさんもいつのまにかすっかり癒されていました。
今後緩和ケアの認定看護師を目指す予定のSさん、これからの活躍も楽しみです。最後に学生さんへのメッセージをいただきました。
「看護師の仕事は肉体的にも精神的にも辛いこと、悲しいことにも直面します。だからこそ、患者さんが回復していく姿、そして『ありがとう』の言葉や笑顔に日々の苦労を忘れるほどの喜びや達成感を得ることができます。緩和ケア病棟で働くには一定の経験年数が必要ですが、みなさんにも看護の楽しさを感じてもらいたいです。是非一緒に働きましょう!」と
次回の潜入取材もお楽しみに♪
■バックナンバー■
2022.10.11 「潜入シリーズ第一弾!」~昭和大学病院 救命救急センター~
2022.10.31 「潜入シリーズ第二弾!」~昭和大学病院 中央棟5階ICU・CCU~
2022.11.16「潜入シリーズ第三弾!」~昭和大学病院 中央棟8階A病棟~
★2022.12.05「潜入シリーズ第四弾!」~昭和大学横浜市北部病院 緩和ケア病棟~
2022.12.21「潜入シリーズ第五弾!」~昭和大学江東豊洲病院こどもセンター~